アニメーションセットアップのエキスパート「リガー」の仕事内容
リガーという特殊なあまり皆さんが聞きなれないであろう役割についてご紹介します。
重要な役割ですよ。
3DCGにおいてキャラクターを動かす際に採用する方法は2通りあります。
モーションキャプチャ
一つはモーションキャプチャ。これは2000年代以降から発達した技術ですが実際の人の動きをトラッキングして3Dキャラクターにモーション付けを行う技術です。
参考動画
手付け
もう一つはCG初期よりずっと採用されている手付けです。
ようはアニメーションのセットアップが為されたキャラクターモデルに対し、アニメーターが手付けで動きをつけていくスタイルです。
参考動画
このアニメーションセットアップのことをCGの専門用語で「リグ」と呼び、このアニメーションセットアップを専門に仕事をする人を「リガー」と呼びます。
リガーはモデラーが作成した3Dモデルに対してジョイント付けをし、コントローラを作成します。
上記動画でいうキャラクターの骨組みのようなものがジョイントにあたり、からだの各部に配置されている輪っかやボックスの形をしたワイヤーフレームがコントローラにあたります。
ジョイントとコントローラっていうのはそれぞれどんな役割になっているの?
ジョイントとはキャラクターを動かす骨組みのようなもの。
コントローラというのはその骨組みの動作を制御するハンドルのようなものです。
リガーとアニメーターの連携
ジョイントやコントローラを作成し、キャラクターのセットアップが完了したらアニメータにそのモデルを引き渡します。
そこで初めてアニメータはキャラクターモーションの手付けという作業に入ることができるわけです。
リグをするうえで大切なことは対象物の構造をよく把握することです。
人間なら人間の、犬なら犬の、猫なら猫の骨格や動きをよく観察します。
そのうえでどのようにジョイントを加えていくかを判断し、適切な動き付けができるよう準備しなければならないのです。
リガーはモデラーやアニメーターに挟まれて双方とコミュニケーションをとらないといけないので大変な仕事ですよ。
具体的な3Dキャラクター作成までの流れは
現場でのCG二足歩行キャラクター作成の流れ
にてご紹介しているので興味があれば見てみてください!
リギング関連の参考書籍
書籍名:Mayaリギング -正しいキャラクターリグの作り方
価格:6480円
内容:ドリームワークス、ウォルトディズニーで実績を積んできたティナ・オハイリー氏著。現場でのリグ構築からアニメーションまでの実践的なワークフローを学べます。
サンプルファイルを利用して、アニメーションコントロール、ノードの接続、スキニング、ブレンドシェイプ、エッジループなど様々なリグ構築テクニックを身につけられます。
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