CG制作におけるライティングの工程
シーンが完成したらライティング設定を始めるわかですが、最初のライティングはいわゆるアタリをつける作業です。最初のライティングからのレンダリング結果を見て、そこから改善や修正、ライトの追加などを行っていきます。
最初の工程
最初のライティングはモデリングやアニメーションを全て終えた後に行います。モデリングやアニメーションが完了していないとすべてのタイムラインにおけるあらゆる形状・ショットのライティング結果を得られないからです。
結果の修正
最初のあたり結果を見て
・ライトの位置
・強度
・影の濃さ
・色
・サイズ
といったあらゆる要素を修正していきます。今の有料ソフトウェアのほとんどはリアルタイムにライティング結果を反映してくれる機能を搭載しています。
なのでライトの位置や影の大きさなど簡易的な結果ならばすぐにでも確認することができます。ですが厳密なライティング結果というものはレンダリングした後にしか確認することができません。
結果の修正を行う時に留意する点としては以下の通りです。
■オブジェクトの非表示
ライティング結果の確認においては本当に確認が必要なオブジェクト以外は非表示にしておくべきです。これによりテストレンダリング時に無駄な計算をしなくて済みます。
■ライトの非表示
例えば特定のライトのシャドウを調整したいという場合、そのライト以外のライトは非表示にしておきましょう。他のライトが影響してしまったら影の効果がわかりにくくなってしまいます。
■計算が複雑なレンダリング対象は非表示に
例えば髪だとか眼だとかは、他の部分のライティング確認時には非表示にしておくことをおすすめします。
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