現場でのCG二足歩行キャラクター作成の流れ(2014-5-18)
誰もがCGで二足歩行のキャラクタの一つや二つ作ってみたいと思うものです。
実際の現場で例えばトイストーリーのウッディのようなキャラクターをモデリングからアニメートまでをどのような流れで作成していくかご存知でしょうか。
通常大人数でとりかかるような映像プロダクションでは作業の効率化の為に
データを共有できるようになっています。
つまりAさんが作成したモデルをBさんも読み込んで使うことができます。
流れ作業でものを組み立てていくのと同じ理屈です。
これにはMayaのリファレンスの作成という機能を利用します。
トイストーリーのウッディを例に見てみましょう
まずモデラーがローポリゴンで大まかに作成したウッディのモデルを作ります。
そのローポリのウッディをWood_model.maという名前で共有の記録メディアに保存します
↓
共有メディアのデータを参照してfile>Create ReferenceでWood_model.maを参照ファイルとして
読み込みます。
ローポリのウッディをリガーも使えるようになったので、リガーはアニメーションセットアップ
にとりかかることができます。
その間にもモデラーは高解像度のキャラのモデリングを進めることができます。
↓
参照ファイルとして読み込んでおけば、後でモデラーが作りこんだ
高解像度のモデルと「置き換え」ができるのです。
↓
リガーもジョイント付けやコントローラ作成などある程度リギングが完了したら
共有のメディアにWood_rig.maというファイル名で保存します。
↓
モデルとリグ両方が適用されたウッディをアニメータが参照ファイルとして利用することで
アニメータはアニメーション付けにとりかかることができます。
その間にモデラーとリガーはさらにモデルとリグの質向上に努めることができます。
かなり時間を効率的に利用していますね。
リガーはモデラーがモデリングを全て完了するまで待っていなくていいし
アニメーターはリガーのセットアップを最後まで待たずに大まかなアニメーション付けに
とりかかることができます。
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