コスト削減に重要な役目の「コンポジター」の仕事内容
今回はCGデザイナーの一種コンポジターの仕事内容を紹介します。
コンポジターとは「コンポジットする人」を意味しておりコンポジットとは「合成」という意味です。
エフェクトやCGモデル素材を、映像や画像に合成するのです。
よく聞くVFXってのはCG合成による視覚効果のこと。
撮影を全て終えての作業なので実写映像制作の最終段階ともいえます。
コンポジットの意義
映像は一通り仕上がってもクライアント、または自分の納得のいくものになるとは限りません。
一通り仕上がってから
「ここの影はもうちょっと薄くしたい」だとか
「この辺のエフェクトは余計だったかな・・・」とか後から
気が付くことはとても多いです。
ですが3DCGはご存じのとおり修正が容易ではありません。
1シーン作り出すのに膨大なレンダリング時間を要しますからね。
そこで活躍するのがコンポジターです。
上で述べた例でいうと影やエフェクトを映像素材に
アフターエフェクトなどの映像編集ソフトにより「後付け」で追加するのです。
そうしておけば後からいらない影やエフェクトを映像編集ソフトの中で消したり追加編集を行ったりするだけでいいので再び3DCGソフトでレンダリングする手間が省けます。
こうした経費と時間のコスト削減に重要な役割を担うのがコンポジターというわけです。
編集ソフトにはAfterEffectsやPremiereなどを使います。
参考動画
Mayaとアフターエフェクトを使ってCGを実写合成する過程です。グリーンバックで撮影し、ソフトに取り込んだ後、CGを合成しています。
コンポジット関連の参考書籍
書籍名:もう、誰も教えてくれない 撮影・VFX/CG 「アナログ基礎講座I」 [単行本]
価格:2,875円
内容:VFX業界で30年以上映像制作に携わる著者。高度なツールで誰でも実写的な映像表現ができるようになった昨今、映像表現に個性がなくなったと問題提起した上で、VFX制作でデジタル以上にアナログの知識が重要になってくるということを教えてくれています。評価が高い一冊です。
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