良質な3DCGテクスチャを得る3つの方法を知ろう
テクスチャマッピングというのはモデリングした形状の表面に、画像データを張りつけて、
本物のモデルの質感を再現する技術のことです。
例えば木の形状をモデリングしたとしてもシェーダーだけで
木の質感を再現するのは難しいですよね。
そこで役に立つのがテクスチャマッピングで、実際の木の表面の画像をモデル表面に張り付けることで、
より本物に近い木の質感を再現することができます。
参考動画
無料ソフトGimpを使ってテクスチャを作成。そしてMayaで作った3Dモデルにテクスチャを適用するまでのワークフローだな。
もちろんMayaをBlenderに変えれば無料でできる。試してみれば良い。
なぜテクスチャマッピングを用いるのか?
この質感設定方法が重宝される理由はパフォーマンスの向上にあります。
細かな凹凸のある物体をポリゴンだけで表現しようと思ったらすさまじい数のポリゴン数が必要になります。
ポリゴン数が増えれば増えるほど、メモリにかける負担は大きくなりますからPCのパフォーマンスは低下してしまいます。
3dビューを動かす際にもカクカクして作業にめちゃくちゃ支障がでますw
ですがテクスチャマッピングの場合、凹凸をポリゴンではなくテクスチャで疑似的に表現しているのでポリゴン数が膨大な数になることもなく、パフォーマンスの低下を避けることができます。
ゲームのハードとテクスチャの関係
PS2時代は膨大な数のメッシュを処理する性能をハードが持っていなかったのでCGの質はテクスチャにかなり依存していました。
PS3になって高解像度のメッシュ、シェーダでの表現の処理にハードが追いつくようになったのでリアルタイムレンダーでもかなりのクオリティがだせるようになったんですね。
フリーでテクスチャが入手できるサイトを紹介します
テクスチャ制作は作品の質を左右する非常に重要な工程だということはわかっていただけたかと思います。
なにしろモデルの質感そのものを決めてしまうのですから当然といえば当然ですね。
さてその上で、テクスチャを手に入れるにはどんな方法があるのでしょう?というのが今回のテーマです。
テクスチャ手に入れる方法としては以下の方法があります。
この1,2,3のどれを選ぶかは時間やクオリティとの兼ね合いで決めてください。
僕が個人制作でよく使うのは1と2で仕入れた写真をフォトショップでかなり編集を加えたりするので結局1,2,3全ての組み合わせのような形になります。
でも3の全て自分でつくるというのは物体の質感を忠実に再現する上で大切な観察力が養われるし、テクスチャ制作のスキルが身につくので最初のうちは是非挑戦してほしいと思います。
1 素材集サイトから仕入れる
2 自分で写真を撮りに行くANDストックしておく
3 全て自分でつくる
それぞれの方法についてみていきましょう。素材集サイトから仕入れる
もっとも手っ取り早いのは1でインターネット上のサイトから仕入れるという方法です。 例えば以下のCGtexture.comというサイトでは様々な素材の画像を無料でダウンロードすることが可能です。 [CGtexture.com] http://www.cgtextures.com/ ここ以外でも海外のサイトでは素材がたくさん手に入るので探してみるといいでしょう。 ですが素材集サイトから仕入れるという方法ではデメリットもあります。 それは必ずしも自分の思い通りの素材が手に入るとは限らないという点です。 これは画像サイズにしろ、欲しい質感の画像にせよ同じことです。自分で写真を撮りに行く&ストックしておく
そんなときにはAの自分で撮りに行く・ストックしておくという方法をとります。 これなら少し面倒ですが自分のイメージに合った写真を見つけることができますし、なにより自分だけが用いる素材なので作品にオリジナリティがでます。全て自分でつくる
そして3の全て自分で作る。 これも時間はかかりますが望み通りで、オリジナリティのあるテクスチャを手に入れるには有効な方法です。 テクスチャを作るにはPhotoshop(フォトショップ)のような画像編集ソフトを使います。 自分の思い描くイメージに近い写真などをよく参考にしながらテクスチャを制作していきます。デッサン関連の参考書籍
書籍名:テクスチャ教科書 価格:4,320円 内容:この書籍では1からテクスチャを手書きで作る為のワークフローがこと丁寧に説明されています。 本書は基礎編と実践編に分かれていて 基礎編ではテクスチャ制作のなんたるか
テクスチャ制作のポイント
が説明されており 実践編ではフォトショップを用いたテクスチャ制作の方法
人の顔・ロボットなどのテクスチャ作成方法
などなど、実際の著者の作例を見ながらテクスチャを作る流れを学ぶことができます。プロの現場で通用するレベルの内容が紹介されているので、実践的な力を身につけたいならとっておくべき一冊です。 テクスチャ制作は一度は手書きで全て自分で作るということを体験しておいたほうがいいと思います。質感を観察して表現する力
マテリアルで質感をコントロールする力
上記二つを応用し思い通りの質感を再現する力
手書きのテクスチャ制作を通じてこういった能力が身につくからです。
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